本日は室町ケミカル(4885)とcoly(4175)2社のIPO承認が発表されました。
蓋をあけてみれば2月は7社が上場予定となり、注目銘柄もいくつか含まれていることからなかなかIPO的に盛り上がるスタートになりそうです。
さて、今回はまず室町ケミカルについて。
室町ケミカル(4174)
主幹事:野村證券
幹事:みずほ証券、SBI証券、大和証券、楽天証券、岡三証券ほか
上場日:2/26(金) 【2社同時上場予定】
市場:JQS
事業内容:医薬品の製造・販売、健康食品の企画・製造・販売、イオン交換樹脂 の販売・加工
想定価格:770円
仮条件:未発表
公募・売出株数:970,000株+500,000株(+OA 220,500株)
吸収金額:約13億円(中型)
業績:売上は横ばい〜微増。利益は安定せず。
率直な第一印象は「うわあ・・・地味」というものでした。
会社名と事業内容を見た時点で野村っぽいなと思ったらやっぱり主幹事は野村でしたね。
事業内容は医薬品、健康食品、イオン交換樹脂の3分野に分かれていますが医薬品が売上の約半分を占めています。
医薬品は製剤ではなく主に原薬(有効成分)の製造販売を行っています。
下記の取扱製品例をみると(ヒスタミン二塩酸塩以外)どこの病院でもまず間違いなく置いているレベルの医薬品であるため市場は大きいと思われます。
その分、競合も多そうに思いますが、医薬品事業の業績は好調のようです。
健康食品事業はスティックゼリータイプの健康食品の企画・製造を行っています。
商品写真をみるといかにも美味しくなさ・・・(以下自粛)
健康食品事業は赤字のようです。
最後に化学品事業としてイオン交換樹脂、分離膜の販売・加工を行っています。
売上は拡大しているものの直近では赤字のようです。
とはいえ最近になって燃料電池用イオン交換樹脂の提供をはじめたようなので今後に期待できるかもしれません。
以上、事業を大まかにみてみましたがやっぱり地味ですね。
ただ地味というのが必ずしもマイナスの意味でもなく、創業が大正時代まで遡り九州で真面目にコツコツと事業を行ってきた企業という印象です。
個人的にこういう会社は好きですが、IPO的に注目を集めるかというと厳しいものがあります。
需給的にはVC保有がなく規模が小さめなのは良いですが、かといって人気を集めるほどではなさそうな印象です。
全体として、公募割れの心配は低そうですがあまり大きな利益も期待できなそうなので現段階でのIPO評価はCにします。