ステラファーマ(4888)のIPOに参加するか迷っている方も多いのではないでしょうか

 

私は医師としてBNCTに期待をしている一人でもあるのですが、赤字バイオであることを考えるとIPOとしてはやはり微妙で、現在の見立てでも公募割れの可能性は低いもののせいぜい微増程度ではないかと思っています。

 

 

せっかくなのでちょっとだけBNCT(ホウ素中性子補足療法)のお話でもしてみたいと思います。

 

私は放射線科医ではないのですが、医学生時代に放射線科の先生がBNCTについて熱く語るのを直接聞いたりしたのですね。

 

私自身はBNCTに詳しくもなんともないんですが、希望と熱意をもって取り組んでいた先生を知っているだけに今後に期待ができる治療法だと今も思っています。

 

 

さて。

BNCTの良さを語るためにはまず、比較対象となる通常の放射線治療のデメリットを述べなくてはなりません。

 

放射線治療は細胞にとって本来有害である放射線を体に照射し、それによりがん細胞を攻撃します。

 

例えば肺癌の場合、標的臓器は肺になるわけですが、このとき一つの方向からすべての放射線を当ててしまうと、肺に至るまでの過程で皮膚や他の臓器に多大なダメージがかかるので前後左右上下など様々な方向から照射をします。

 

ただそれでもその過程でいろんな臓器や皮膚にダメージをあたえてしまいます。

 

例えば目だと白内障、肺だと線維化、皮膚だと放射線皮膚炎、腸だと穿孔や癒着といった具合です。

 

したがって、放射線を空間的に分散して照射しなくてはなりませんが、それと同時に時間も分散して照射する必要があります。

 

つまり一度にすべて照射するのではなく、毎日少しずつ、何日にもわけて照射しなくてはなりません。

 

例えば1日2Gy(放射線の強さ)を30回に分けてという具合です。

 

1日1回なので30回というのは平日基準で6週間にもなるのですね。

 

長丁場な治療といえますね。

 

 

ここまでをまとめると、通常の放射線治療は

①標的臓器以外にも障害が出ることがある

②基本的に長期間かかるため、長期の入院もしくは外来の場合何度も何度も受診が必要

 

というデメリットがあります。

ただデメリットとはいっても、一般にいって抗がん剤治療や手術よりは苦痛が少ない(侵襲性が低い)治療であるため十分なメリットもある治療です。

 

 

さて一方、BNCTはというと。

 

まずBNCTのBはBoron(ホウ素)でNはNeutron(中性子)、CはCapture(補足)、TはTherapy(療法)です。

 

すなわちホウ素をがん細胞に取り込ませてそこに中性子を当ててがん細胞を殺すというイメージです。

 

ここで面白いのはホウ素も中性子も単独では基本的に人体への有害作用がほとんどないのですね。

 

それなのにホウ素に中性子が当たるとピンポイントで壊れるという作用があるため、ホウ素を取り込んだ細胞は周りを傷つけずに死滅します。

(余談ですがホウ素はBと省略されるので私は微細なBomb(爆弾)的なイメージを持っています。)

 

幸いにしてがん細胞はホウ素を取り込みやすいので、そこに中性子があたるとがん細胞だけをピンポイントに死滅させることができます。

 

加えて、通常の放射線治療のように時間を分散して照射する必要がないので、たった1回の照射で済みます。

 

すなわちBNCTは

 

①がん細胞以外をほとんど傷害しないとされる

②1度の照射で済む

 

という非常に大きなメリットがあるということです。

 

とはいえこれは理論的な話も含まれているので、実際にどんな副作用がでるかは現在データが集められているところです。

 

また、現在研究段階であるため治療を受けられる施設はごく限られており、東日本は福島、西日本は大阪に主な施設があるのみです。

 

つまり、有望な治療法ではあるものの現状では研究段階ということですね。

ちなみにBNCTの研究は日本が世界をリードしているそうです。

 

 

さて、今回のIPO企業であるステラファーマ。

ここはBNCTに必須であるホウ素を濃縮し製剤化できる唯一の企業です。

 

と聞くとすごく有望な会社のように思いますよね。

私個人としても有望だと思っていますが、それでもやはり赤字バイオ企業には違いないので冒頭に述べたようにIPOとしては

微妙かと思っています。

 

ただ更に個人的な意見では赤字バイオの中では有望な会社だと思っているので、将来への期待銘柄として持つのもありかもしれません。

 

例えば主幹事のみずほ証券は200株のセット当選なので、100株は長期保有というのもいいかもしれませんね。

 

皆様はどうお考えでしょうか。

 

少しでも参考になれば幸いです。

 

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